【代表あいさつ】
日本有数の避暑地軽井沢の文化歴史をいかにして将来に引き継いでいくか、別荘団体連合会はいろんな角度で考えております。世紀を超えて作られてきたこの軽井沢を次の時代につなぐには、文化・自然・そして景観を守っていくことが最も大切なことの一つです。日本各地や世界から来訪者が入る素晴らしい観光・保養地に育ってきた様子を、私個人的には幼少期より垣間見てまいりました。現在、発展拡大する軽井沢を俯瞰して観ると、自然を大切に愛しんできた軽井沢の様相は思いの方向だけには動いておらず、その変貌に残念さすら感じています。
もちろん新しい息吹が入り代わっていくことは喜ばしいことですが、変貌の瞬時にあっても原点の別荘地文化を意識して拡大発展させてほしいと思っております。開発がいけないわけではありませんが、引き継がれた自然を守る視点からは新都市建設のような開発方法でなく、手間がかかっても開発場所の現況を可能な限り残し、目的的に開発を行うことも必要な方策ではないかと感じています。
別荘の住民となった人は自分たちのことだけでなく、いかにして軽井沢全体に貢献するかということを念頭に持ち、常住の方々と交流を持って、別荘暮らしを自分のものにしていきたいと思っています。
心地よい別荘のない別荘地は軽井沢ではありません。軽井沢の別荘文化を守り、大切に持ち続けていくことを願っています。
(小林徹・軽井沢別荘団体連合会代表)